ステロイド軟膏は、おもにアトピー性皮膚炎に使用されることが多い薬です。

ただ、ステロイドと聞くと、なんとなく拒否反応を示してしまいませんか?

副作用があるから、使わないほうがいい!という声をよく聞きますよね。

得体も知れないから、なんとなく使用するのをためらっている方も多いんじゃないかと思います。

しかし、じつはニキビで皮膚科を受診した時に処方されることは普通にあることなんです。「リンデロンVG軟膏」という薬がそうです。

おもに赤ニキビ以上の炎症をともなうニキビで処方されます。

肌のスペシャリストである皮膚科の先生が、そんな「危険な」薬を処方するのでしょうか?

ステロイドはニキビ治療にとって効果があり、副作用についても正しい知識を持っていれば、そんなに恐れる必要もないというのが本当のところなんです。

今回は、そんな勘違いされやすいステロイドについてお伝えしたいと思います。

皮膚科で処方された!どうしよ?!というあなたの不安を少しでも解消できればと思います。

ステロイドの特徴1~副作用~

まずは、ステロイドといえば副作用が強い!と多くの人が認識している部分について詳しく見ていきましょう。

まず大前提として、ステロイドのみならず、薬には大なり小なり副作用というものが存在しているということは理解しておいて欲しいと思います。

薬事法において、薬を使用することによって起こりえる副作用の記載というのが義務付けられているため、ステロイドにもすべての副作用が記載されています。

これらの副作用は、用法や用量を正しく守っていると起こる可能性が低く、1度に大量に使用したり、患部ではない部分に塗布し続けたり、長期間に渡って使用を続けた場合に起こるものです。

ステロイド薬のみならず、これはすべての薬に共通していえることです。

ステロイドの副作用が出る場合
  • 医師の指示を無視して大量に使用する
  • 患部ではない部分に塗布する
  • 長期間に渡って使用する

では、どうして「ステロイド=副作用の強い薬」という認識が多くの人のなかにあるのでしょうか?

それは過去にステロイド治療を受けた人の事例を引き合いに出しているからです。

その事例とは、内服薬や点滴として長期間に渡って全身に投与された人に、強い副作用反応があったことです。

体の中に投与すると、外用薬として肌に塗布する場合に比べて、かなり高い確率で副作用が出るのは確かです。

その過去の事例がクローズアップされたため、ステロイドは副作用が強いというイメージが定着したのだと思います。

人はネガティブなことには敏感なので、そうなってしまうのも仕方ないとは思いますけどね。

では、実際にどのような副作用が起こるのでしょうか。おもに以下のようなものが上げられます。

主なステロイドの副作用
  • 皮膚の感染症への抵抗力の低下
  • 皮膚萎縮・肌が薄くなる
  • 発疹が出る
  • 皮膚炎
  • 肌の色素が抜ける

ステロイドの特徴2~リバウンド~

ステロイドの特徴の2つ目は「リバウンド」です。

バスケットボールではありません。もちろんダイエットのリバウンドでもありませんが、本質は同じです。リバウンドは、跳ね返りのことです。

ダイエットの場合だと、「太い→痩せる→元に戻るor前より太る」という状態ですよね。

それと似ているのですが、ステロイド薬の場合は、「使用を途中で止める」というのが、リバウンドのスイッチになります。以下のような流れです。

「ニキビの炎症→ステロイド使用→途中で使用を止める→炎症は治らない→ニキビの炎症が悪化する」

薬を途中でやめるとニキビが治らないのは当然として、なぜさらに悪化するのでしょうか。

ステロイド薬を使用して治療を開始すると、薬の効果でニキビの炎症は一時的に治まります。

これは炎症の元を完治させたからではなく、抑えたことによる結果です。

で、その途中で薬をやめると、押さえつけられていた炎症の症状が再熱してしまいます。

これがステロイドのリバウンドという特徴です。

皮膚科がしっかりしていれば、リバウンドが起きるような治療はおこなわないと思うので、それほど心配する必要はないですが、念のためステロイドにはこういう特徴があるんだということを覚えておいてくださいね。

結局ニキビに効果はあるの?

最後にいちばん気になる部分ですが、ニキビを治すのに、ステロイド薬は効果的なの?という疑問にお答えします。

答えはNOです。ステロイドにニキビを治す働きはありません。

ステロイドの役割は「炎症を抑えること」「かゆみを緩和すること」です。

あくまでも赤ニキビの炎症を抑えるための薬であって、ニキビそのものを治療する薬ではありません。

そのため、白ニキビや黒ニキビなのに処方された!という人は、ステロイド薬を絶対に使用してはいけません。

プラス、その医者はヤブ医者です。絶対に近付いてはいけません。

ただ、赤ニキビ以上の場合も、「リバウンド」が怖いので、注意が必要です。

もし、あなたが受診した皮膚科の医者と信頼できる関係を築けているのであれば、リバウンドが起きないような治療を選択してくれると思います。

しかし、信頼関係がないのに、先生が処方したから大丈夫だろうと思って簡単に使用するのは、あまり利口とは言えません。

使用の回数や目安を間違えると副作用が起きますし、そんな猜疑心を抱きながらステロイド薬を使っていって、途中で怖くなって「使うの止めよう」とステロイドをやめると今度はリバウンドが待っているかもしれません。

なので、ステロイド薬をニキビに使用するのは、わたしは絶対におすすめしません。

まとめ

  • ニキビ治療におけるステロイド薬の代表はリンデロンVG軟膏
  • 赤ニキビ以上の炎症をともなうニキビに処方される
  • 副作用がでる条件は3つ「医師の指示を無視して大量に使用する」「患部ではない部分に塗布する」「長期間に渡って使用する」
  • 主なステロイドの副作用には「皮膚の感染症への抵抗力の低下」や「皮膚萎縮」などがある
  • ステロイドのリバウンドとは、使用前の状態よりも患部が悪化してしまうこと
  • ステロイドはニキビの元を治療する薬ではない
  • 総合的に見てニキビ治療におすすめできる薬ではない

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